『バルバロイ』




制作:XUSE
発売:2004/12/24
プレイ:2006年
ストーリー概要


女系家族で、男子であったアスカの家庭内での地位は低かった。
また、女性的な外見のせいで学校の男子から苛められたり、
時にはそのテの男に犯されそうになったり、とひどい学生生活を送っていた。
女子には可愛がられも したが、男として扱ってもらえなかったり、嘲りを受けたり、と言う始末。
好きだった少女からもひどい扱いを受けてしまい、「女」という存在を憎むようになってしまう。

シーメールとなり、憎悪の発散先に選んだのは名門ミッション系スクール私立愛恒(あいこう)女学院。
そして、学生の頃アスカを女性不信にした『若林詩織』と再会する。
思いもかけない幸運に、アスカの嗜虐心は頂点を迎えた。











 ギリシャ語で変人を指すこの言葉。正しく高宮アスカに相応しい渾名と言えるだろう。すかしていて、いけすかない、寄りつけない雰囲気を出している彼にはお似合いだ。
 なぜなら、彼の存在そのものが異星人なのだから。この物語の醍醐味はどこまで「バルバロイ」に近づけるかどうかなのではないだろうか。
 
 だから、個別EDはインパクトが薄い。彼と彼女のその後なんてあり得ない。彼は断末魔のような快楽を植え付け、彼女は拒絶しつつもそれを受け取らざる終えない。そんな関係の「後日談」なんてあってはならない。彼は狂人であり、彼女は狂人とさせられる。その過程だけで充分なのである。

 そう考えると個別EDは悪いものではない。だが、疑問が拭えない部分が多々あるため、陵辱EDの方が格段によく見えてしまうのだ。もちろん、誰も幸せになど成りはしない、そこにあるものはただの虚、であることに違いはないが。
 総合すると、個別EDは急ぎ過ぎたし、詩織への掘り下げが甘かったように思う。しかし、この作品の主は陵辱EDであると思うため、別段に不満はない。




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